Workbench入門講座その(4)
プルダウンメニュー[Icons]
さて,今回は前号のつづきで,プルダウン・メニューの"Icons"の説明を行います.アイコンを対象にしたアイテムですので,そのアイコンをクリックしてアクティブにしたあと,これらのアイテムを選びます.複数のアイコンをアクティブにするには,以前にも述べたように,マウスの左ボタンを押しながら破線の四角でアイコンを囲みます.
(図)
まず,ソースディスクをドライブに入れます.このDiskをアクティブにします.IconsからCopyを選んで下さい.ここでWorkbenchのDiskが必要な場合がありますので,WorkbenchのDiskを入れて再度,ソースディスクを入れて下さい.ディスクのコピーに5回以上ソースファイルとコピーされるDiskを入れ替える場合はその回数を表示してくれます.Diskを入れ替えると"Continue"をクリックします.コピーされているDiskは"BUSY"と表示されます.これを何回か繰り返します.コピーされたディスクには"Copy of XXX(XXXはソースファイル名)"と表示されます.
Infomation
Infomationはアイコンの情報を表示します。ここに示されるパラメータはいろいろありますので順を追って説明します.これらはアイコンの種類によって表示される内容が異なります.まず,アイコンの名前とアイコンの種類,絵が中央上に表示されています.アイコンの種類は次のようなものがあります.なお,図示されているアイコンの絵は一般的なものです.
(写真大の図)
ディスクアイコン
ドロワーアイコン
ツールアイコン
プロジェクトアイコン
トラッシュカンアイコン
さて,Infomationウインドの左上に図示されている数値および右上にあるチェックボックスを説明します.
さて,プロジェクトファイルの場合 Defalt Toolが表示されます.これは,例えばDELUXE PAINTで書かれた絵やアニメなどのアイコンはDELUXE PAINTがDefalt Toolとして表示されます.すなわち,プロジェクトファイルを作成したツールへのパスを指定します.もちろん,これは変更することが可能です.さらにその下にコメントが表示される場合があります.これも変更や新しく書き込むことができます.
Tool Types
このTool Typeというのはツールまたはプロジェクトアイコンで表示されるプログラムやファイルなどの初期値を与えます.これはMS-DOSのそれぞれのファイルのCONFIG.SYSに似ています.プログラムごとにいろいろなパラメータを設定します.
例えばWorkbenchのUtilitiesに入っているClockのInfomationを見てみますと,ToolTypesには次のようなものが入っています.(左側にスクロールバーがついています.)なお,これは私のA1200ですが,個々のマシンによって異なっている場合があります.
DONOTWAIT
(DIGITAL)
SECOND
DATE
LEFT=0
TOP=0
FORMAT=0
1行目のDONOTWAITは他のプログラムが終了するまで待つときに,その遅れを補正するためのものです.見かけは他のプログラムが終了しないうちに,このプログラムが実行されるというものです.かっこでくくられているものはコメントとなります.かっこをはずしたDIGITALはデジタル時計が表示されます.SECONDは秒針または秒を表示します.DATEはアナログの場合は時計の下に日時,デジタルの場合は時刻と日時を交互に表示します.LEFT=,TOP=は画面の左または上からドット単位でどこに表示するかを決めます.FORMAT=はデジタル時計の場合の6種類の時計表示を選ぶことができます.
これ以外に"24HOUR"(24時間モードになる.)"WIDTH=","HEIGHT="(アナログ時計の幅と高さを決める.)などのTool Typesが用意されています.これらを変更するには,ToolTypesのボックスで変更する行をクリックすると,下のボックスにその行が表示されます.キーボードから入力してリターンキーで変更します.Tool Typeを追加する場合は"New" Gadgetを選択します.削除する場合は"Del" Gadgetを選択して変更します.最後に"Save"をクリックして,Tool Typesを保存します.変更しない場合は"Cancel"を選びます.
(写真大の図)
さらに例としてSYSTEM/ShellのTool Typesを紹介します.(これは個々のマシンによって異なっている場合があります.)
WINDOW=CON:100/100/425/100/AmigaShell/CLOSE
STACK=4096
FROM=S:Shell-Startup
1行目は,Windowの横の位置/縦の位置/横幅/縦の高さ/タイトルバーの名前/オプションになっています.これを変更すれば,自分の好きな位置や大きさなどでSHELLをオープンすることができます."STACK="はSHELLが使用するメモリーを確保します.最後の行はS:Shellスタートアップファイルを実行することにより,Shellの環境をカスタマイズすることになります.
さいごに
これで,プルダウンメニューの説明は終わりです.特にInfomationのTool TypesはAmiga DOSについてよく理解していないと分からない場合がたくさんあります.私の思い込みや理解不足,参考にした本の読み間違いなどから,間違いも多数あるかと思いますので,そこはご了承くださいますようお願いいたします.次回はWorkbenchに入っているToolの紹介を行いたいと思います.
参考文献
Workbench3.0 (Manual) [Commodore USA]
Amiga A1200 Insider Guide [Bruse Smith Books,UK]
Amiga A1200 Next Steps [Bruse Smith Books,UK]