Workbench入門講座その(6)
Sディレクトリィ
さて、Sディレクトリィには、DPAT、SPAT、PCDなどのAmigaDOSのコマンドとして使うスクリプトが入っています。また、EDやShellを立ちあげたときに動作するED-sturtupや、Shell-Startupが入っています。これらはすべてAmigaDOSなどで書かれたスクリプトファイルです。EDなどのエディタで見ることができます。ここで、sturtup-sequenceというスクリプトが入っています。これは大変重要なファイルで、Workbenchを起動するとき、まずこのStartup-sequenceを読みに行きます。MS-DOSでいうAUTOEXEC.BATに当たるものです。
(図)
Sturtup-sequence
Sturtup-sequenceは、AUTOEXEC.BATと異なり、Startup-sequenceスクリプトは非常に複雑なものです。このStartup-sequenceを私はよく壊します。必ずバックアップを取られることをお勧めします。アプリケーション・ソフトなどをインストールする時は、普通はuser-startupというファイルに新しいスタートアップのプロセスを書き込むのですが、古いソフトの中には、このStartup-sequenceを直接変更するのもありますので、必ずバックアップを取っておいてください。
user-startup
普通のアプリケーション・ソフトはuser-startupにスタートアップのプロセスを書き込みます。例えば、日本語FEPの大語界では、
;BIGIN Daigokai
assign DGK: DH0:DaiGoKai
SaferPaches
;End DaiGoKai
というプロセスがuser-startupに追加されます。1行目と4行目の";"で始まるものは、コメント行です。2行目は ハードディスク DH0:のディレクトリィDaiGoKaiにあるDGKをアサインします。アサインというのはサブディレクトリィにあるファイルをルートディレクトリィにあるようにするためのものです。PATHとほぼ同じと考えていいでしょう。MS-DOSではASSIGNするのはAmigaのようにファイルではASSIGNできません。あくまでディスクなどの論理ディバイスに限られます。Amigaはこれらも論理ディバイスとしてあつかえるのです。なお3行目は大語界独自のものです。
ASSIGNの追加
さて、インストーラがついていないソフトをハードディスクに入れて使うとき、時々リクエスタが現れて、****がない!とか言って来ます。そんなときは、このuser-startupに、"assign [****] DH0:[Pathname]"と入力してやるといいでしょう。これは2枚のフロッピーからなるゲームをハードディスクにインストールする時など便利です。あるいはMOなどのリムーバブルHDDなどでにインストールするときなど、リクエスタが現れて煩わしいのですが、あらかじめuser-startupにassignの行を追加してやるといいと思います。
実際にWorkbenchを立ちあげたときに、自動的にShell Windowを開くには、user-startupに次のような行を追加してください。
;BIGIN Shell open
cd SYS:
NewShell CON:0/0/640/200/AmigaShell/CLOSE
;END
1行目と4行目はコメントです。特につける必要はありませんが、あとで、どのインストーラーがつけたものか分からなくなりますので、必ずコメントをつけるようにしましょう。また、user-startupは自分でこのように変えるときは、時々バックアップをしておいて下さい。あるいは別のインストーラーで、このuser-startupがだめになる可能性もありますので、この場合もバックアップが必要です。いい忘れましたがこのuser-
startupは、もとはSturtup-sequenceから呼び出されています。
以上のuser-startupの行の追加は私はEDで行いました。
ED user-startup
とすればいいわけです。なお、フロッピーのみでWorkbenchを起動させている人は、次の行を追加するとEDがメモリーからの呼び出しとなり、非常に速い環境でShellが動作します。
RESIDENT C:ED
このRESIDENTはまた、マルチタスクでのメモリーの使用量が減ります。ED以外にもFORMAT、DISKCOPYなどに使えるので、フロッピーで頻繁にFORMATやDISKCOPYを行う人は、ぜひこの行をuser-startupに加えて下さい。(以下次号)